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東京は愛せど何にもないのか


渋谷がフレッシュマンのキラキラした笑顔で溢れている。
どこかぎこちのないピカピカのスーツを見て、新卒で上京した頃の自分を思い出した。私の場合はピカピカのスーツではなくピカピカのナース服だった。

  1. 憧れの街、東京
  2. なぜ人は上京するのか
  3. 憧れが尽きない街、東京

憧れの街、東京

私が上京した理由は「憧れ」の一言に尽きる。テレビで紹介される飲食店や、ドラマや小説の中に登場する街は8割が東京だ。

高校の卒業旅行で原宿・竹下通りを訪れたが、テレビやSNSで紹介されているファッションや食べ物が目の前にあった。まさに当時の私の夢とロマンが詰まっていた。

岡山から東京は、新幹線で3時間で行けてしまう距離ではあるが、当時の私にとって東京は「憧れ」でもあり、「どこか遠くの国」という現実味の無い場所でもあった。

そんな「憧れ」の街が日常になるなんて、当時18の私には想像もつかなかっただろう。

2022年の3月に上京した。
岡山の田舎娘だった私にとって、上京初日の21時の東京駅の輝きは今でも忘れられない。
大好きな椎名林檎は「東京は愛せど何にもない」と言ったが、それでも私は東京に期待せずにはいられなかった。

なぜ人は上京するのか

同じく地方から上京された先輩に上京した理由を聞いたことがあったが、やはり「東京への憧れ」とのことだった。

私自身、上京した理由を聞かれた時に「東京に憧れて…」といつも正直に答えるのだが、いかにも田舎者のようで気恥ずかしいような気もしていた。
だけど「転勤で仕方なく」・「転職先がたまたま東京で」という理由よりよっぽど正直で素敵な動機だと思う。
憧れ一つで引越したっていいじゃないか。

憧れが尽きない街、東京

上京して4年。ある程度東京の性格を分かってきたつもりなのだが、
東京は「憧れ」が尽きない街だと思う。

「あの街に住みたい」・「あのタワマンに住みたい」などなど…
東京には無数の選択肢が存在し、自分次第で環境を大きく変えられるチャンスがある。だからこそ「憧れ」は尽きない。そして「憧れ」を掴もうと奮闘する人々が集う東京はエネルギーで満ち溢れている。

「憧れ」一つで人は引越したり、転職したり、旅に出たりする。
「憧れ」は人を動かすガソリンのようなものだ。