「駅徒歩10分以内、2LDK、築15年以内」。この条件、どこかで見た気がしませんか。家探しの条件の決め方でつまずく人の多くは、条件が悪いわけじゃありません。条件の「出どころ」があいまいなだけです。
この記事では、僕らが物件を紹介する前に約90分かけて行っているヒアリングの考え方をもとに、条件を言葉にして、優先順位をつけて、内見で更新していくまでの流れをまとめました。読み終わるころには、自分の条件表が1枚書けるはずです。
「なんとなくの条件」だと、家探しは終わらない
検索サイトのチェックボックスをポチポチ押して、出てきた条件をそのまま自分の希望だと思い込む。これがいちばん多いパターンです。

なんとなくで決めると、だいたいこの3つのどれかで止まります。
- 条件を足しすぎて、ヒット件数がゼロになる
- 逆に絞れず、何十件も見て記憶がごちゃ混ぜになる
- 決め手が自分の中にないので、最後は家族や友人の一言で決まる
条件は「絞り込みの道具」ではなく「自分の暮らしを翻訳したもの」です。翻訳元がぼんやりしていると、何件見ても手応えが出ません。逆に言えば、翻訳元さえはっきりすれば、見る物件の数は減っても納得度は上がります。
ステップ1 条件の前に、暮らしの軸を言葉にする
最初にやるのは物件探しではなく、自分へのインタビューです。僕らのヒアリングでも、いきなり「ご希望のエリアは?」とは聞きません。先に聞くのは、こういうことです。

- 平日は何時に帰って、家のどこに一番長くいる?
- 休日は家で過ごす派? 外に出る派?
- 3年後・5年後、働き方や家族構成はどうなっていそう?
- これまでお金を使って満足したもの、後悔したものは?
- 前回引っ越したとき、何が嫌で出た?
答えが条件に変わる瞬間
たとえば「帰宅は22時、家ではほぼ寝るだけ」という人なら、広さより通勤動線や周辺の店の営業時間が効いてきます。「休日は家で料理して過ごす」人なら、キッチンの幅や採光の優先度が上がります。
ポイントは、条件を先に書かないこと。生活を先に書くと、条件は勝手に出てきます。ここをすっ飛ばすと、他人の条件で家を探すことになります。
ステップ2 条件を「絶対」「できれば」「捨てる」に仕分ける
出てきた希望は、必ず3つに仕分けます。全部を「絶対」にするのが、いちばんよくある失敗です。

| 区分 | 目安 | 考え方 |
|---|---|---|
| 絶対条件 | 3つまで | 満たせないなら見送る。後から変えられないもの中心 |
| できれば条件 | 5つ前後 | 予算やタイミング次第で調整する |
| 捨てる条件 | 制限なし | お金や工夫で解決できる、住んでから変えられる |
仕分けの基準はシンプルで、「引っ越さないと変えられないか」です。立地、階数、管理状態、建物の構造などは後から変えにくい。一方で、内装や設備は、リフォームやリノベーションで変えられる余地があります(費用や管理規約の制約はあります)。
絶対条件が5つも6つもある場合は、たいてい「絶対のふりをした、できれば」が混ざっています。「これが無いと本当に見送る?」と1つずつ自問してみてください。
仕分けの途中で手が止まったら、そこが一人では決めにくいポイントです。公式LINEから「不動産売買ご相談」を選んでフォームに入力すると、2営業日以内に日程確定の連絡が届きます。ヒアリングはオンラインでも対面でもOK、相談は無料です。
ステップ3 駅徒歩・広さ・築年数は、数字より理由で決める
駅徒歩
「徒歩10分以内」と書く前に、なぜ10分なのかを考えます。雨の日が嫌なのか、通勤時間を短くしたいのか、将来売りやすさを気にしているのか。理由によって、徒歩12分でも坂がない道ならOK、という判断ができます。
広さ・間取り
2LDKが欲しいのか、「在宅勤務用の一角」が欲しいのか。後者なら1LDK+広めのリビングでも成立します。部屋数は目的ではなく手段です。
築年数
築年数は数字そのものより、耐震基準や管理状態、修繕の履歴で見るほうが実態に近づきます。1981年以前の基準で建てられた建物は一般に旧耐震と呼ばれ、住宅ローンや保険、将来の売却先の広さに影響が出ることもあります。ここは物件ごとに違うので、気になる建物が出てきたら個別に確認するのが安全です。
ステップ4 予算は条件より先に、返せる額から決める
条件を詰めたあとに予算を見て、全部やり直し。これも本当によくあります。順番としては、予算の枠を先に置いてから条件を当てはめるほうが早いです。
注意したいのは、借りられる額と無理なく返せる額は別物だということ。金融機関の審査で出る上限は、あなたの生活費や貯蓄計画までは見てくれません。目安の考え方は住宅ローン、年収500万でいくら借りられる?無理なく返せる額の考え方で整理しています。
そもそも買うか借りるかで迷っているなら、条件づくりの前に判断軸を持っておくと迷子になりにくいです。こちらは賃貸と購入どっち?20代が迷ったときの判断軸を解説をどうぞ。
なお購入では、物件価格以外に諸費用がかかります。仲介手数料はどの不動産会社で買っても発生する費用なので、「払うかどうか」ではなく「誰に払うか」を選ぶ意識を持っておくと、会社選びの見方が変わります。ちなみに僕らがいただく報酬は仲介手数料のみで、住宅ローンや火災保険の紹介料は一切受け取っていません。
ステップ5 二人で探すなら、条件表は別々に書いてから合わせる
カップルや夫婦で探すとき、最初から一緒に条件を書くと、声の大きいほうの希望に寄ります。おすすめは、先にそれぞれが「絶対3つ」を書いて、あとで突き合わせる方法です。

- 重なった条件 → 迷わず絶対条件に
- 片方だけの条件 → なぜ譲れないかを説明し合う
- どちらも弱い条件 → 思い切って捨てる
意見が割れたときは、条件そのものではなく「理由」で話すと折り合いがつきやすいです。二人の優先順位づくりは同棲の部屋選びで失敗する人の共通点|二人で決める優先順位の作り方でも詳しく書いています。
決めた条件は、内見で更新していい
条件表は、作って終わりではありません。実際に見ると「思っていたより駅距離は気にならない」「日当たりは想像以上に効く」といった発見が必ず出ます。それを持ち帰って条件表を書き換えるのが正しい使い方です。
ただし、更新するのは「できれば条件」まで。絶対条件をその場のテンションで変えると、あとで揺り戻しが来ます。内見の前後で何を確認し、どこで意思決定するのかは初めてのマンション購入の流れ|相談から決済までを7ステップでにまとめました。
まとめ まずは条件表を1枚書いてみよう
家探しの条件の決め方は、暮らしを言葉にする→絶対・できれば・捨てるに仕分ける→予算の枠に当てはめる→内見で更新する、という順番です。順番を守るだけで、見る物件は減り、迷う時間も減ります。
次にやることは1つだけ。紙でもスマホのメモでもいいので、「絶対条件3つ」を書き出してみてください。書けないところがあれば、そこがまだ言葉になっていない部分です。
その「絶対条件3つ」、LINEで一緒に言葉にしませんか
条件表を書いてみて、埋まらない欄があった方へ。ないけんぼーいずでは、物件を紹介する前に約90分かけて価値観や今後の目標を伺い、理想の家の条件に翻訳していきます。個別相談・ヒアリングは無料。やりとりは公式LINEで完結します。
- 個別相談・ヒアリングは無料
- オンラインでも対面でも選べる
- 報酬は成約時の仲介手数料のみ
よくある質問
絶対条件は本当に3つまでに絞らないとダメですか。
決まりではありません。ただ絶対条件が増えるほど候補は急に減り、予算も上がりやすくなります。まず3つに絞って探し、候補が多すぎるなら1つ足す、少なすぎるなら1つ外す、という調整のほうが現実的です。基準は「満たせないなら見送るか」です。
条件を決めるのに、どれくらい時間をかけるべきですか。
人によりますが、一度に完成させようとしないほうがうまくいきます。暮らしの軸を書き出すのに数日、内見を重ねながら数週間かけて更新していくイメージです。僕らのヒアリングも約90分かけて整理し、その後の内見で条件を見直していきます。
エリアは先に決めたほうがいいですか。
職場や実家との距離など、動かせない理由があるなら先に決めて構いません。理由が「なんとなく住みたい街だから」の場合は、路線や通勤時間に置き換えて考えると候補が広がります。エリアを広げるだけで予算内に収まる例も少なくありません。
条件がまとまっていない段階で、不動産会社に相談してもいいですか。
問題ありません。むしろ条件が固まる前のほうが、選択肢を広く持ったまま整理できます。僕らも物件を紹介する前に価値観や今後の目標を伺う時間を取っています。相談は公式LINEで受け付けていて、オンラインでも対面でも選べます。